こんにちは、ツチリキです。
「WEB3(3.0)に時代は移行している!」
「分散型のWEB3(3.0)の世界がやってくる!」
最近、WEB3(スリー)やWEB3.0(サンテンゼロ)という言葉を耳にすることが増えたという人も多いのではないでしょうか?
言葉自体を見たり聞いたりしていても、その意味についてよくわからないという人は多いのではないでしょうか。
WEB3(3.0)を簡単に要約すると、
これまで情報を独占してきたGAFAM(Google、Amazon、Facebook、Apple、Microsoft)や巨大企業に対して、テクノロジーを活用して分散管理することで情報の主権を民主的なものにしよう!
という概念のことを言います。
WEB 3(3.0)って、どういう世界?
WEB3(3.0)、別名「次世代インターネット」とも呼ばれています。
一体、現在のインターネットとはどう違うのでしょうか。
まだ新しいサービスのため、明確に定義されていませんが、あえて簡単に表現すると「分散型インターネットの時代」と言われています。
GoogleやAmazonといった巨大企業が権力を牛耳っている時代は、みんなもスマホやパソコンを使い便利な生活を送っている反面、特定の企業に個人情報を握られることにより、プライバシーの問題やセキュリティーのリスクがありました。
そのような課題を解決するためにブロックチェーン技術などを用いているのが、WEB 3(3.0)になります。
ここからは、WEB3(3.0)についてより具体的なメリットを説明していきます。
その前にWEB3(3.0)の全世代となるWEB1.0、WEB2.0の定義について見てみましょう。
WEB1.0とは? 1990年台〜
WEB1.0とは、簡単に説明すると、情報発信者と閲覧者が固定されていた時代のことです。
WWW(= World Wide Web )が普及し、個人がウェブサイトを作って情報を発信できるようになった時代です。
この当時は、 html を利用したテキストサイトが主体で、画像・動画コンテンツは少なく、コミュニケーションの手段はメールが中心でした。
情報の発信者と閲覧者との双方向なやり取りは、ほとんどできない時代です。
WEB2.0とは? 2000年台〜
WEB1.0 に代わってやって来たのが WEB2.0 です。
ユーザーがより自由にインターネットを使えるようになり、情報の発信者と閲覧者の双方向なコミュニケーションが可能になった時代です。
WEB2.0 の特徴は、 Twitter や YouTube 、 Facebook 、 Instagram などの SNS の普及です。
現代のインターネットと言えるでしょう。
誰もが気軽に発信者になることができ、画像や動画コンテンツのシェアも容易になりました。
簡単に欲しい情報にアクセスでき、多くの人と簡単に繋れる便利さがあるものの、 WEB2.0 は中央集権的(権力が一点に集中していること)なサービスで成り立っているという側面があります。
つまり、サービスの提供者である Google や Twitterなどの「プラットフォーマー」よとバレる企業へ、行動履歴などの情報が集中してしまうのです。
情報が一箇所に集中することによるサイバー攻撃によるセキュリティリスクや、個人情報のプライバシーが巨大企業に独占されるなどの問題が指摘されています。
権力分散型のWEB3(3.0)ではどう変わる?
上で紹介した Web 2.0 の中央集権性による問題を解消すると期待されているのが、権力分散型の WEB3(WEB3.0)です。
5大企業 GAFAM により独占されている権力の個人分散を目指す時代と言えます。
この分散を可能とするのが、ブロックチェーン技術です。
これは現在、 ビットコイン や イーサリアム などの暗号通貨で広く使われている技術です。
これをインターネットの世界に広く応用することで、WEB2.0 の問題を解決すると考えられています。
少し具体的に見てみましょう。
ブロックチェーン技術とは、簡単に言うと、インターネット上の取引データを適切に記録する技術のことです。
ブロックチェーンを用いたサービスでは、複数のユーザーで取引情報が共有されます。
もしもどこかでデータの改ざんや複製、不正アクセスが行われた場合、他のユーザーとの差異が発生するため、不正がすぐに検出されます。
つまり、ユーザー同士がネットワーク上で互いのデータをチェックし合うシステムを構築できるのです。
WEB3.0 は、このような特性を持ったブロックチェーン技術を活用することで、WEB2.0 が抱えている特定企業が個人情報を握ることによるプライバシーの問題や、情報漏洩のリスクを減らしていくと考えられています。
WEB3(3.0)の6つの特徴
1.個人情報を自分で管理できる
WEB3(3.0)の時代が到来すると、個人情報をはじめとするさまざまなデータをユーザー自身で管理ができるようになります。
たとえば、SNSやWebサイトの閲覧時に表示される広告をユーザー自身で非表示に設定することも可能になるのです。
これは、ブロックチェーンの発達により、サーバーを経由せずデータを分散して管理できるようになったことが関係しています。
2.サーバーに依存せず情報を交換できる
WEB3(3.0)は、サーバーを経由せずにデータを管理できるという特徴があります。
これにより、従来のサーバーにアクセスが集中してダウンしたり、サーバーが攻撃されて情報流出につながるといったトラブルを防ぐことができます。
3.仲介組織を介さずに通信できる
WEB3(3.0)の時代になると、データ通信にサーバーを管理する仲介組織を介さず通信できるため、これまで仲介組織へ支払っていたマージンが不要となります。
P2Pと呼ばれる端末同士で直接データをやり取りできる通信技術によって、自由にデータ通信が可能です。
4.言論の自由が保護される
最近では、匿名性を利用した過激な投稿が社会問題化しています。大手IT企業のYahoo!は、2021年10月19日から誹謗中傷の内容が投稿されたコメント欄を自動で閉鎖する機能を導入しました。
過激な投稿が問題視されているのは、TwitterやInstagramなどのSNSも同様です。現在のSNSは過激な内容だと判断されると、削除されたりアカウントを停止されたりします。しかし、この仕組みは特定企業が言論統制を行っている結果であり、危険性を指摘する声も少なくありません。
WEB3(3.0)の時代が到来すると特定企業にコントロールされなくなるため、言論の自由が確保されやすくなります。
5.セキュリティーが向上する
現在のインターネットを取り巻く環境は、個人情報の漏洩が懸念されています。
個人情報は特定企業にコントロールされているため、サイバー攻撃を受ければ漏洩する危険性が高いからです。
しかし、WEB3(3.0)では個人情報が漏洩する心配はありません。通常はサービスを利用する際にIDとパスワードの入力を求められますが、WEB3(3.0)では企業によるIDの管理主体が不要になり、個人情報そのものが存在しなくなります。
WEB3(3.0)の時代が到来するとセキュリティが向上し、安心してインターネットを利用できるようになります。
WEB3(3.0)のリスクと注意点
トラブルは自己責任で処理する
WEB3(3.0)ではデータ流出などのトラブルが発生しても個人で対処しなければなりません。セキュリティの高いデータ管理の方法やトラブル時の一定の対応方法を把握していないと、WEB3(3.0)を使いこなすのは難しいと言えます。
現在主流となっているWEB2.0のインターネットは、誰でも気軽に利用できる点が魅力です。ショッピングやサービスを利用する際はIDとパスワードを入力しますが、忘れてしまっても運営側に問い合わせれば再登録や再発行で対処できます。
WEB3(3.0)はIDやパスワードが不要になりますが、データを個人で管理する必要があります。決済情報を第三者に盗まれて被害を受けても、救済を求めるところがありません。
一般社会の普及に時間を要する
2022年時点ではWEB3(3.0)に必要な法整備がほとんど進んでいません。一般社会に普及するまでには時間がかかる可能性が高いです。
アメリカのベンチャーキャピタル会社であるアンドリーセン・ホロウィッツは、2022年1月22日にWEB3(3.0)が社会に利益をもたらすための10原則を発表しました。10原則はWEB3(3.0)を普及させる各国政府が実行すべき指針をまとめたものですが、規制の調整や監視体制の構築に伴う法整備が間に合っていない状況です。
そんな中、日本国内の民間企業でもWEB3(3.0)を盛り上げようとする動きがあるのは事実です。これからの社会がWEB3(3.0)を活用してどう変わっていくのか、今後の動向に目が離せません。
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